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Paris都市へ。 ブログトップ
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Exhibition Vol496 [Paris都市へ。]

偶景

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目前の光景は絶え間なく流れ、断片的で曖昧な光景へ変化し、記憶の中へ溶けてゆく。

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記憶の中へ焼き付けられる瞬間は、どのような一瞬なのだろうか。シャッターを切る瞬間の前にその一瞬は必ず存在すると思うのだが、そのタイムラグの光景が脳裏に出来事として記憶され、機械的に少し遅く記録された画像に感情移入されるのだと思う。

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アナログでは画像確認までの時間が長いので、脳裏に記憶された出来事が良い具合に曖昧になり、シャッターを切った瞬間とのタイムラグを無くしてくれるような気がする。デジタル的記憶、記録は一瞬に通り過ぎた時を即座に確認、認識する事が可能だ、そして記録者の中のタイムラグが再生と同時に明確になる。
SIGMA Dp1

過去の記憶を辿り、ラ・ディファンス(再開発都市)を訪れる。
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新凱旋門の真裏、ディファンス墓地に真新しい十字架が並ぶ。言わば此処は入会地、日本でも再開発地域には墓地が多い、生活圏で無かったからこそ、土地に融通が効いた訳だ。

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新凱旋門から墓地脇の橋床に長いデッキ状の道が伸びる。

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デッキから下を覗くと、枯れた雑草の中に朽ち果てた木製の階段と手すりが見える。たしか10年前、この場所から新凱旋門を撮影した。まさか、こんな古い板切の手すりが、再開発地位域で10年も残っているのは奇跡的だと思い、この場所へ降りようと算段しが、高い塀と工事現場のセキュリティーに拒まれ、到達出来なかった。
Nikon D3x  Planar80mm
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1999年撮影。当時、休日を狙い、工事現場をすり抜け撮影した。いま考えると無茶な行動をしていたと思う。
自作4x5 PC カメラ  Super Angulon 65mm T400CN 4x5

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正面中心線の先に小さく見えるのが凱旋門、その向こうはシャンゼリゼ通りコンコルド広場だ。

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石の都からの終着点、ここでデッキが途切れる。この先は入会地だ。
Nikon D3x Planar80mm




Exhibition Vol473 [Paris都市へ。]

都市の記憶

今回の旅では、駆け足だが、憧れの、南仏の美しい小さな町や村を歩いて来た。清々しい空気、解合う光と影、しかし、目の前の美しい風景に、なかなか思いどうりシャッターが押せなかった。それはどうして、何故なのだろう。帰国後、撮影データを整理しながら気がついたのは、パリから小旅行に出る前日、過去の軌跡をたどり、煙突の見える風景を探し歩いた事に在るのだと。
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1999年12月撮影。揺らめく煙、セーヌ左岸イブリー・シュル・セーヌに在るゴミ焼却工場。
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2000年4月撮影。モンパルナスタワー56階(地上195m)からの風景。パリを訪れるたび、初日は必ず此処へ登り風景の変化を確認し撮影に出かける。二本の煙突からゆらゆらと立ち上る煙は、この都市の息遣いのように見える。
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2000年4月撮影。メトロ7号線、ピエール・キュリーからセーヌ左岸へ向かうと、あの煙突が見える。パリ中心部から比べると、生活感を肌で感じる場所だ。なんとなく私の大好きな北千住の河川敷に広がる風景に近い。
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2001年2月撮影。此処はSYCtom。イル・ド・フランスでは一番古い焼却炉、1960年に造られたそうだが、現在の姿から見ると、そんなに昔の施設には感じない。時代が求める厳しいEUの環境設定の中、最先端の技術で進化しているようだ。
http://commons.wikimedia.org/wiki/Image:Syctom_Ivry.jpg
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2008年2月撮影。この場所が何故、こんなに気になるのか?前記事で書いたように、この場所は、運河、鉄道、を中心に物流の痕跡が残る場所だからだろう。そして、それはこの都市が生き物だと考えれば、口、胃袋、排泄器官を古くから備えた場所だと言う事だ。現在では巴里の9の区と周辺の14の自治体から集められた分別不可能なゴミが集められ焼却され、そのエネルギーは巴里の8000戸の暖房に役立っている。
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2008年2月撮影。1998年から都市と言うテーマで東京と巴里を比較しょうと思い立ち撮影を始めたのだが、文化と歴史を冷静に勉強すると、その人々が造り上げた文化はそれぞれで比較できる世界ではない事を痛切に感じた。特にゴミと言う存在こそ人間の本質を現す存在である事、そこで生きる人々の今を知るにはゴミを知る事が文化や民度の尺度になる事を。
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人間が存在する事がゴミを生み出す、しかしゴミが人間の存在した証でもある。石器時代のゴミの痕跡も、目の前でモクモクとゴミを焼却する煙も、人間の記憶だと。先週からゴミを巡る文献を探しまくっていたが、この二冊は本当に面白いです。ゴミの深さを知り、東京の新たな切り口のヒントが手に入りました。あの美しい村々も中世は不衛生な悪臭の立つ空間だったと、そして、その現状を克復したのも人間、現在の大気汚染も、きっと克復できると・・・。

人間とごみ―ごみをめぐる歴史と文化、ヨーロッパの経験に学ぶ

人間とごみ―ごみをめぐる歴史と文化、ヨーロッパの経験に学ぶ

  • 作者: カトリーヌ・ド シルギー
  • 出版社/メーカー: 新評論
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 単行本



パリ・貧困と街路の詩学―1930年代外国人芸術家たち

パリ・貧困と街路の詩学―1930年代外国人芸術家たち

  • 作者: 今橋 映子
  • 出版社/メーカー: 都市出版
  • 発売日: 1998/06
  • メディア: 単行本



Exhibition Vol472 [Paris都市へ。]

記憶
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2002年に開催した個展「Paris都市へ。」(コダックフォトサロン)の撮影ポジションを再度訪ねる、次回につなげる何かを探しに。
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パリ13区のベルシー地区、セーヌ左岸沿い再開発風景。 1999年撮影。
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トリビアック通り沿い、ジャン・アヌイ通りの入り口に建設中のオフィスビル。 1999年撮影。
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この場所へは8年ぶり、記憶をたどる。                    2008年撮影。
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通り沿いの空いたオフィススペース。                     2008年撮影。
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そのウインドーに写る建物。                         2008年撮影。
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壁面に描かれた異様な動物やメッセージ、スクワッターに占拠された建物? 2008年撮影。
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Les Frigo 1921年にフランス鉄道会社が建てた食料貯蔵用倉庫。
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1999年撮影。Frigoとは冷蔵庫の意味、鉄道と運河を使い、各地から運ばれた食料品がこの建物中に貯蔵され、パリの胃袋と言われたレ・アール市場へ運ばれた。東京で言うと、汐留と倉庫街、築地市場と言うところだ。71年に、市場がパリ郊外のランジスに移り役目を終えた。その後80年代に入り、ライフラインの何も完備されないこの倉庫に、ミュージシャンやアーテイストがアトリエやスタジオを構え、芸術コミューンを造った。ベルリンのスクワットハウスの成り立ちとは異なり、SNCF(フランス国鉄)から運営権を譲り受け、家賃、管理費を払い、ビジネスとして成り立っている。今は録音スタジオ、撮影スタジオ、ギャラリー、クラブ・・・etc、オーガニック・レストランまで有り、200人のアーテイストが、この2万平米の建物中で活動している。再開発にともない、この場所もオフィスビルになる計画が進んでいる。この歴史的建造物は何らかの形で残ると思うが、出来れば、今のムーブメントが残る事を祈る。
↓les frigosのHPです。
http://www.les-frigos.com/
自作4x5 PC カメラ  Super Angulon 65mm T400CN 4x5
D1X.D3 Photoshop + DxO FilmPack

↓Frigoで制作された、フレンチアニメーション。

holott - BAMBIENT VISUAL CAFE

holott - BAMBIENT VISUAL CAFE

  • 出版社/メーカー: ナウオンメディア
  • メディア: DVD




Exhibition Vol471 [Paris都市へ。]

Paris都市へ。

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1999年撮影。左岸、パリ13区、再開発地域。
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2008年撮影。
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2000年撮影。
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2008年撮影。
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2000年撮影。
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2008年撮影。
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1999年撮影。
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2000年撮影。
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2008年撮影。


自作4x5 PC カメラ  Super Angulon 65mm T400CN 4x5
D1X.D3 Photoshop + DxO FilmPack


Exhibition Vol470 [Paris都市へ。]

Paris都市へ。

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Exhibition Vol469 [Paris都市へ。]

Paris


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CaptureNX+Photoshop

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Exhibition Vol469 [Paris都市へ。]

Digital Memory 

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Nikon D3 24-70 RAW  Photoshop+DxO FilmPack(Kodachrome25 mode)


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Exhibition Vol468 [Paris都市へ。]

Digital Memory


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Nikon D3 24-70 RAW  Photoshop+DxO FilmPack(Kodachrome25 mode)


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Exhibition Vol450 [Paris都市へ。]

Paris

「人間」

明日から小旅行、アビニヨンヘ。


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Exhibition Vol449 [Paris都市へ。]

Paris




新しい友人。

Bonjour.
Je m'appelle Neo.


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