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Exhibition Vol328 [古守宿一作]

Day by dayから。

「初冬の味」

12月27日 水曜日

朝6時半起床。

車に機材を積込み、冬の風景を探しに出かける。

前日の大雨が、嘘のような天気だ。本当は雪を期待していたのだが、ま、仕方がない。

妻は、宿の愛犬ガーちゃんと散歩。普段なら、まだ熟睡しているのだが、此処へ来ると、妻も私も目覚めが良い。

この宿の、朝の風景で一番気に入っているのが、このシーン。お釜の蓋を開けた瞬間、冬の寒い空気が、御飯の湯気と共に混じり合う。

女将さんが、囲炉裏の鍋から、熱々の呉汁(自家製の大豆を水に浸し、すりつぶした物を味噌汁と混る)を注いでくれた。具は人参、ジャガイモ、大根など、野菜たっぷり。豆の濃厚な旨味は、まるでポタージュスープのようだ。

鯉の煮付け。冬場の、山里の貴重な蛋白源だ。鯉は仕込みにとても時間がかかる。綺麗な流水の中で1、2週間泥はきをさせ、餌を与えず、身を引き締めてから調理する。

もちろん。内蔵(胆のう以外)もそのまま、肝はネットリとコクがある。皮のゼラチン質もたまらない、そして特に鱗が付いている煮付けは、久しぶりだ。時間をかけて丁寧に調理した事が解る。ご主人に伺うと、三日間かかるそうだ、本当に滋味をいただいた。

前日の夕食。

メインはキジ肉の炙り。ご主人特製の塩タレが、淡白な肉の旨味を引き出してくれる。

赤ネギのかき揚げ。シンプルに塩でいただく。ネギの甘味が一番味わえる料理法だと思った。

ご主人手打ちの蕎麦。今日は山芋と赤ネギでいただく。そして漬け物、白菜の南蛮漬け、野沢菜、赤かぶの酢漬け。キジの炙りのあてに最高だ。

赤米を混ぜた御飯、とても香りが強く、少し粘りのある食感がたまらない。自家製コンニャクと大根の焚き合わせ。自家製のゆず味噌で食す。

お進めの地ワイン、作り手の顔を見て仕入れるとの事。とても料理に合っていた。ここに来ると本当に体調が良くなる、特に胃腸の調子が東京にいる時と、格段に違う。環境もあるのかも知れないが、ご主人が、私達の体調を気づかい、そして、この里山の生活の中で生まれた、文化や料理でもてなしてくれる事が、本当に心地よいのかも知れない。


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コメント 5

きりきりととと

プログのショルダーコピーに「.........写真生活」とありますが、ゼッタイニチガウトオモウナw
by きりきりととと (2006-12-29 22:56) 

吉田さん

↑タシカニ・・・
by 吉田さん (2006-12-29 23:37) 

mine

↑ゴモットモ・・・
by mine (2006-12-29 23:59) 

Abraxas XIV.

フフフ・・・。^^
by Abraxas XIV. (2006-12-30 11:04) 

↑思わず笑ってしまいました。
by (2006-12-31 02:50) 

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