SSブログ

Exhibition Vol298 [古守宿一作]

Day by dayから。

御馳走。


里山の冬支度。

野菜を干す事で、旨味を引き出す。保存食としても最適だ。

大根の醤油漬け、酢漬け。梅漬け、梅干し。滋味豊だ。

「へぼ」と「田螺」。

「へぼ」とは地蜂(黒雀蜂)のこと。蛙の足の肉を小さな肉団子(蜂が運べる大きさ)に綿の目印を付け、竹竿に仕掛ける。やがて蜂がそれを見つけ、巣に運ぶ。綿の目印を何人かのチームで追いかけ、巣を採取する。これを「へぼ追い」と言う、秋の里山の風物だ。大人の男達が転びながら、目の色を変えて、蜂を追う姿を古守宿のご主人に伺いながら、ご主人が捕って来た、蜂の子を見せてもらう。

「田螺」この大きさになるには二年かかる、農薬をまかない水田が減り、なかなか手に入らないそうだ。

から煎りして、大根おろしをそえる。表面が香ばしく、噛むとプチとくずれ、仄かな甘味広がる。右は佃煮、甘辛の濃い味付けだが、不思議な事とにへぼ独特の風味は消えていない。

へぼの炊き込み御飯、米の旨味と、へぼの濃密だけど仄かな旨味が渾然一体となっている。炊きたて御飯に佃煮も力強い味だ。

田螺は味噌と大根で炊くと美味しくなるんですよ、とご主人。確かにバイ貝のように、ニュクニュクした感触がたまらない、大根には田螺の良い出汁がしみ込み、しみじみと美味い!
「へぼ」も「田螺」も、昔からこの里山の貴重な蛋白源だったのだろう。今回、ご主人が私達の為に時間を費やし、食材を集め、御馳走てくれた事を本当に感謝した。


nice!(10)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行・地域(旧テーマ)

nice! 10

コメント 4

きりきりととと

中華料理のタニシで出しを取ったスープというのを飲んだことがありますが美味しかったです。

蜂の子はパス。
by きりきりととと (2006-11-30 01:22) 

mine

田螺を食べる風習はないんですけど、バイ貝と似た感じなんですね。
こっちでは初夏のバイ籠漁が盛んです。

蜂の子はパス。
by mine (2006-11-30 05:30) 

JOY

タニシを食べたことはないのですが、バイ貝好きなのできっと好きです。

蜂の子は・・・出されたら、ドキドキしながらも きっと食べるんだろな、私。
by JOY (2006-11-30 08:49) 

虫は食べたことないです。タニシはおいしいとききますが、ザリガニやウシガエルと同じで(食用として輸入されながら)食べないですね。
by (2006-11-30 14:14) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

Exhibition Vol297Exhibition Vol299 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。